革製品をOEMで作るブランド様にとって、「中古市場での流通価値」は長期的なブランド戦略上、無視できないテーマです。近年、ラグジュアリー革製品の中古市場は急拡大しており、新品価格を上回る「残価」がつく商品も少なくありません。
世界の二次流通プレイヤー
- The RealReal(米国)— ラグジュアリー中古の大手。鑑定付き[1]
- Vestiaire Collective(フランス)— 欧州発のC2Cプラットフォーム[2]
- Fashionphile(米国)— エルメス・シャネル等の強みを持つリセラー
- Rebag(米国)— AIによる即時価値算定
日本市場の拡大
日本では、メルカリなどC2C型フリマアプリの拡大に加え、リセール専門業態も成長しています。
- 2nd STREET(ゲオホールディングス)
- RAGTAG(Tinpan alley運営)
- ブランドオフ、大黒屋、銀蔵
- BUYMA(海外買付)
中古ブランド品市場の規模は、経済産業省や民間調査機関によっても継続的にトラッキングされており、コロナ以降さらに成長したとされます[3]。
残価率が高いブランド・製品の特徴
中古市場で高く評価される革製品には、以下の共通点があります。
- ブランドの歴史性・希少性(エルメス、シャネル、ルイ・ヴィトン等)
- 素材の一貫性・品質の均質性
- 修理・メンテナンスの容易さ(公式サービス or 第三者修理)
- タイムレスなデザイン(流行に左右されにくい)
- 付属品・保証書の残存
新興ブランドが中古市場で評価されるまでには時間がかかります。ただし、素材・縫製・経年変化への投資は、将来の残価に直結する資産になります。
サーキュラーエコノミーへの示唆
中古市場の拡大は、「革製品は一度買ったら終わり」の消費モデルから、「受け継がれる資産」へのシフトを意味します。EU・カリフォルニア等では、ファッション産業のサーキュラー化を促す規制整備も進行中です[4]。
この流れは、以下のOEM戦略に影響します。
- 修理しやすい設計(ステッチ・金具の交換性)
- 素材・構成のシンプル化(リサイクル容易性)
- 製品IDの付与(トレーサビリティ)
アイライズ工房の視点
アイライズ工房では、修理性を考慮した設計支援も行っています。ブランド様が「長く愛される製品」を目指す際は、初期コストだけでなく、修理・メンテナンス設計を含めたご提案を心がけています。
出典
- The RealReal — Annual Resale Reportラグジュアリー中古市場の動向レポート
- Vestiaire Collective — Corporate Insights中古市場データと事業規模
- 経済産業省 商業統計/リサイクル業界統計日本の中古品市場の統計
- European Commission — Circular Economy Action PlanEUサーキュラーエコノミー行動計画
