革製品のサステナビリティを語る上で欠かせないのが、Leather Working Group(LWG)認証です。2005年にイギリスで発足したこの業界団体は、現在では世界の主要タンナーとブランドが加盟する、事実上の国際標準となりつつあります[1]。
LWGとは
LWG(Leather Working Group)は、革製品のサプライチェーンにおける環境・社会的責任を評価するために設立された非営利団体です[1]。認証対象は主にタンナー(なめし工場)であり、定期的な第三者監査を通じてGold・Silver・Bronzeの3段階で評価されます。
評価項目
LWGの監査は多面的で、以下のような項目を総合的に評価します。
- エネルギー消費量と温室効果ガス排出
- 水使用量と排水処理
- 化学物質管理(特に禁止化学物質の非使用)
- 廃棄物管理とリサイクル
- 原皮のトレーサビリティ
- 労働環境・安全衛生
これらは定量的な監査プロトコルで評価され、スコアに応じて認証ランクが決まります[2]。
ブランド側のメリット
アパレル・雑貨ブランドがLWG認証タンナーから革を調達することには、以下のメリットがあります。
- サステナビリティ報告書への記載根拠
- 消費者・投資家への説明責任の担保
- H&M、Inditex、Nikeなど大手リテーラーのサプライ要件への適合
- ブランド価値の向上
実際、H&M、Inditex、Next、Timberland、Clarksなど多くのグローバルブランドが、LWG認証タンナーからの調達比率を目標として公開しています[3]。
BtoB向け大手リテーラーへの革製品納品を視野に入れるブランド様は、早い段階でLWG認証タンナーを選定ルートに組み込むことをお勧めします。
日本のタンナーとLWG
日本のタンナーの中にもLWG認証を取得する企業が増えつつあります。詳細な加盟企業リストはLWG公式サイトで確認できます[1]。
ただし、認証取得には相応の設備投資・データ収集体制が必要で、国内すべてのタンナーが取得できているわけではありません。認証の有無だけで素材を判断するのではなく、実際の品質・トレーサビリティと合わせて評価することが重要です。
OEM工房としての対応
アイライズ工房では、ブランド様が「LWG認証タンナー由来の革で製作したい」というご要望をいただいた場合、該当する認証タンナーから素材を取り寄せる調達ルートをご提案可能です。
出典
- Leather Working Group 公式サイト認証制度、加盟企業リスト、監査プロトコル
- LWG Audit Protocols監査項目の詳細
- H&M Sustainability Performance ReportLWG認証素材の調達比率目標
