革製品のブランディングで欠かせないのが「ロゴをどう入れるか」。手法によって高級感・コスト・最小ロットが大きく異なります。本記事では代表的な5手法を比較します。
① 箔押し(はくおし)
熱と圧力で金属箔(金・銀など)を革に転写する手法。華やかで視認性が高く、ゴールド/シルバーで高級感を出せます。版(金型)の製作が必要なため初期費用はかかりますが、版があれば反復生産が容易です。
② 空押し/型押し(からおし)
箔を使わず、熱と圧力で革をへこませてロゴを刻む手法。主張しすぎない上品さが魅力で、同色のトーンオントーン表現になります。シックなブランドや、控えめな高級感を狙う場合に好適です。
③ 刻印(こくいん)
刻印棒や型を打ち込む手法。小ロット・1点物に向き、手作業ならではの温かみが出ます。位置や深さに個体差が出やすい点は、ハンドメイド感としてプラスにもなります。
④ メタルプレート
ロゴを刻んだ金属プレートを革に取り付ける手法。最も立体的で存在感があり、ハイブランド感を演出できます。プレート自体を鋳造でオリジナル製作することも可能です(参考:ブランド専用金具のつくり方)。
HMNの3Dモデリング・3Dプリントと&.,castの鋳造を組み合わせれば、立体的なオリジナルロゴプレートをゼロから製作できます。
⑤ 型抜き(くり抜き)
革をロゴ形状にくり抜き、下地(別色革)を覗かせる手法。デザイン性が高く、配色との組み合わせで個性を出せます。
コスト・ロット・耐久性で比較する
手法選びは見た目だけでなく、初期費用・最小ロット・耐久性のバランスで考えます。
- 箔押し:版代(初期費用)が必要だが反復生産は安価。摩擦で箔が薄れることがある
- 空押し:版代が必要。へこみなので退色せず長持ち
- 刻印:版/刻印棒が比較的安価で小ロット向き。手作業で位置に個体差
- メタルプレート:金具製作費がかかるが最も高級感が高く耐久性も良い
- 型抜き:抜き型が必要。デザイン性は高いが小さな文字には不向き
手法は組み合わせられる
実際のブランドでは、1つの手法に絞る必要はありません。たとえば「本体は控えめな空押しロゴ+内側に箔押しの英字ロゴ+引き手にメタルプレート」のように、見える場所と隠れる場所で手法を使い分けることで、コストを抑えつつ高級感を演出できます。ロゴの視認性を狙う面と、さりげなさを狙う面を意識して設計しましょう。
ロゴは「大きく目立たせる」より「適切な場所に上品に置く」方が、結果的にブランドの格を上げることが多いです。
よくある質問
Q. ロゴの版(型)は何回でも使えますか?
A. 箔押し・空押しの版や刻印型は保管して反復使用できます。初回に版代がかかりますが、リピート生産では版代が再発生しにくく、単価を抑えられます。
Q. 小さいロゴでも細部まで再現できますか?
A. 箔押し・メタルプレートは細部再現に強い手法です。細い線や小さな文字は型抜きには不向きなため、手法選びの段階でご相談ください。
手法選びの早見表
- 華やか・高視認:箔押し/メタルプレート
- 上品・控えめ:空押し
- 小ロット・温かみ:刻印
- デザイン性:型抜き
アイライズ工房では、ブランドの世界観と予算・ロットに応じて最適なロゴ表現をご提案します。お気軽にご相談ください。
